ネットの海の片隅で漫画を読みつつ独り言

漫画の感想をダラダラ書いてます。ネタバレに注意。更新はスローペースです。

ハリガネサービス 13巻感想


今回は雲類鷲と上屋の話が中心かな。
正直言って今巻は、最初あんま読む気がしなかったんだよな。
何でかっていうと、裏表紙のあらすじで、二人の過去に焦点がいってそうだったから。
正直言って、雲類鷲に対して、あんま良い印象持ってなかったし。
(11巻あたりの、主人公の悪感情を引きずってたんだよな)
上屋は何つうか、霧が掛かった様な感じで曖昧って言うか、今一分らんキャラに思えてさ。
だから、後3~4冊出版されてから、纏め読みしようかなって気分だったんだよな。
でも実際に読んでみたら、二人に対する印象が大分変わったかな。
何つうか、「王様と執事」から「王子ちゃまと乳母」みたいな……ちょっと違うか?
まあ、表現はともかく、少し好感が持てるようになったのは確かだ。

二人に対する見え方が変わったのは、過去話あたりからだよな。
上屋の目を通して見る雲類鷲は、抜きん出たとこはあるが、普通の少年に見えた。
出会いから同居までの展開は、「おお、少年漫画やな」って感想なんだが。
その後あたりから、二人の心境が気になりだしたんよ。
ページ数は少なめだが、雲類鷲の学校での立ち位置が見えてきたし。
何より、バスケと柔道?のカットでみえる、周囲の視線。
蔑むの逆、卑屈ともちょっと違う。何て言えばいいだろうな。嫌な視線としか思い浮かばん。
あんなもんに晒された日常なんて、嫌だろうな。
「天才」か……。聞こえはいいんだよな。
でも彼の場合、自分達とは違う存在、仲間外れってことになるんだろうな。
コマは小さいが、「このままでは叡が独りになってしまう」っていう場面。
あれを見た瞬間、凄く寂しく思えた。
何だかさ、雲類鷲はこうやって、少しずつ気持ちを溜めこんでそうだなって。
そう考えると、上屋に敬語で話掛けられた時も、結構ショックだったんじゃないかな。
たとえ、使用人として必要な事だとしても。
理解力があるから、余計に気持ちを押し込んでそうだな。

でも、救いもあるんだよな。
さっきのセリフは、間違いなく上屋がだした結論だし。
その後、決意に溢れた表情で「俺が」ってさ。
実際、叡の隣に立ち続けるために、努力をずっと続けてるみたいだし。
まさに、血の滲むようなってやつだろう。
たとえ恩返しだとしても、大概の人なら途中で諦めてそうなのにな。
ここまで自分の事を気に掛けてくれる相手がいるって事は幸いだよな。
ここら辺りから、自分の上屋に対するイメージも変ったんだよな。
無機質なものから血の通ったものに。
もっと正確に書くと、過保護な母ちゃんのイメージなんだが。

ほんと今巻は、二人に対する印象が、だいぶ変わった一冊だった。
もし、この作品で「子供らしさ番付」をしたならば、雲類鷲は上位に入るだろうな。
見た目はちょっと老けて見えるが、性根は結構真っ直ぐで純っぽいし。
今まで二人が出てた箇所を読み返したら、きっと違った角度で見れそうだ。

最後に話とは関係ない事を一つ。
今回の感想を書き始めて、数分もせずに驚いたことがある。
それは、雲類鷲の漢字変換が、普通に出来た事だ。
正直無理だと思ってたんだよな。
ダメ元で変換したら普通に出来たので、思わず固まってしまった。
勿論、二度見三度見しながら、漫画の文字と突き合わせしたさ。
もしかして、自分が知らないだけで、一般的な名字だったんだろうか。